no KZ no life

講談社青い鳥文庫 KZ事件ノートシリーズを中心とした感想など。

【感想】⑳妖怪パソコンは知っている

 

 ※ねたばれあります。 

 

KZ事件ノートシリーズ20作目。

前回は翼初登場回だったので、今回は忍初登場回にしました。

妖怪パソコンてそのネーミング・・・ って思うのは私だけではないはず。

忍初登場以外にそれほど大きな出来事はないです。

AI搭載骸骨や、忍の家でみんなで合宿みたいにしてたときの描写等、漫画的表現が多かった印象です。

 

表紙の絵は、何故黒木君だけ制服なのでしょうか。

黒木君のモノトーンでシンプルな私服、好きなんだけどな。

あとアーヤが持ってるのが妖怪パソコンなのかなー。めちゃ小さい。

 

「この2週間、ずっと×がついている。

思わず溜め息が出た。

×の理由は、KZの活動が止まっているから。

(中略)

でも、こんなに長く活動が止まったのは、初めて。」(P.28)

私が思っていた以上にハイペースで活動していたんですね、KZって・・・

1事件の解決に10日前後かかるとして、2週間活動してないと長く止まってるって感覚なのだとしたら、月に1、2件解決してるってペースですよね・・・

そうなんだ・・・ 忙しいね・・・

 

「学校って、勉強以外に何をする場所なの。

私には全然、わからなかった。

だって私は、学校は勉強する所だとばかり思っていたんだもの。」(P.125)

アーヤのこういうとこ、信じられないんですよね・・・

 

「実力テストで、私は、1番自信のある国語でも、翼の下だった。

それでも学年3番だったから、すごく満足している。」(P.152)

つまり翼は国語で学年1番か2番。

2番なのかな。

アーヤは国語のエキスパートと言われていますが、翼のほうが国語の成績良いんです。

エキスパートとしてそれで良いのか?って思ってしまいます。

 

「『秀明でつかめなかったことを、ハイスペックがつかませてくれるかもしれない。』」(P.159)

翼がどのぐらいの期間秀明に通ってたのかわかりませんが、そう判断するに足る期間通ったんですかね・・・(そうは思えない)

この作品は季節がまったく読めないので、どのぐらい通ったのか推測することができません。残念。

 

忍初登場~。

「取り立てて背が高いというわけではなかったけれど、見る者を圧倒するような雰囲気を漂わせている。」

忍って、背が高い設定だったと思うのですが、初登場回以降ぐんと伸びたってことかな・・・

 

「ママの趣味で、私が好きじゃない料理も出てくるし、お兄ちゃんや妹の意見で、私が嫌いな動物を飼ったりして、その世話を割り当てられることもある。」(P.561)

その動物って何?

立花家で犬猫を飼っている雰囲気はなかったし、ウサギでもなさそう。若武の雀に対する反応からして鳥系とも思えないような。

だいたいママがペットを嫌がりそうじゃないですか?

カブトムシの世話は、アーヤ嫌がってやらなそうだし、カタツムリも動物ってかんじじゃないし・・・

リスとか?

ママ嫌がりそうだなあ・・・

 

「『美味そ。』

上杉君がそう言い、小塚君ににらまれた。

『ひどいよ!』

私も、冷たい目を向ける。

『人間じゃない!』

上杉君は息を吞んだまま、凍りついた。

黒木君が肩を抱き寄せ、頭をなでる。

『冗談だよね、よしよし。』」(P.607)

黒木君が!上杉君をよしよししてる!

可愛い!可愛すぎる!

そして↓に続く・・・

 

「『登記を調べられる所は登記所だけじゃないって。上杉先生、まだまだ子供(ガキ)だね。』

そう言いながら軽くウィンクすると、長い脚を伸ばして自分の自転車に跨った。

『じゃ、次の会議で会おう。』

走り去るその後ろ姿を、上杉君はいく分、頬を赤らめて見送る。

『あいつ、カッコいいな、くやしいけど。』」(P.890)

黒木君のかっこよさに赤くなる上杉君。サイコーです!

私も登記を調べられるところは法務局しか知らないガキです。

他にどこがあるの?黒木君おしえてー!

 

「『家を借りているのは、有限会社『香道館』。」(P.973)

有限会社って、会社法が変わって2006年5月1日以降新設できなくなっています。

この本の初版は2016年3月。

兵藤勇は会社法が変わる前に香道館を作ったか、近年有限会社を買い取ったか、KZワールドではまだ会社法が変わっていないかのどれかなのでしょうが、ここは株式会社で良かったんじゃないかなあ。

なんでわざわざ有限会社なのか疑問です。有限?ってひっかかっちゃう。

株式会社じゃなくて有限会社であることが事件や謎と関係するんじゃ?とまで考えました。

若武が会社法について言及するのかな とか。

兵藤勇は26歳なので、会社法が変わる前に香道館を作ったとしたら、16歳以前に作ったってことになります。逆にすごいと思う。

 

「若武は、法律のパーソナリティとして一応、重々しくカッコをつけた。」(P.1131)

パーソナリティじゃなくて、エキスパートなんじゃないかと思うのですが・・・

私の読んでいる電子書籍だけなのでしょうか。

 

「『父から電話があってさ、会社、倒産したんだって。』」(P.1388)

なんの会社で規模はどれくらいなのか知りませんが、忍に二十歳になったら継ぐように命じ、それまでの期間は好き放題を許すほど七鬼父にとって会社は大きいものだったはずなのに、あっさり倒産っていうことに違和感を覚えてしまいました。

資産家なので会社が倒産しても生活には困らないんだろうけど・・・ 

道楽で作った会社なんだろうかとも思うけど、だったらそんな無理して継がせなくても ってかんじですよね。

 

「『おまえたちなんか、全然いらん。アーヤがいてくれれば、それで充分だ。』」(P.1447)

これはアーヤに対する告白なのか、弄りみたいなもんなのか、なんなのか。

若武の初恋との時系列が気になるところです。

 

 

【考察】

 

・季節についてわかる表記は一切なし。

 

・アーヤの部屋に電話の子機はあるか

「私は、そっと部屋を出て、静かに階段を降りた。

電話台に近寄り、着信履歴のボタンを捜して若武の番号を見つける。」(P.41)

→なさそう。

 

・ヒュッと口笛:2回

「上杉君が、ヒュッと高い口笛を吹く。」(P.975)

「忍は、ヒュゥと口笛を吹いた。」(P.1166)

 

・ドアホン:なし

今回は基本的によそのお宅を訪ねる、ということがなかったので珍しくゼロ。

 

・オッケ:8回

「『若武は、きっとオッケって言うと思うよ。』」(P.182)

「『記録オッケイです。進行してください。』」(P.224)

「『オッケ。』」(P.671)

「『それで七鬼がオッケイすると思うほど、おまえはバカか。』」(P.806)

「『違ぇだろうが。オッケイしねーよ。』」(P.806)

「『オッケ。全部来た。じゃ30分くれ。』」(P.823)

「『オッケ、それでいい。』」(P.930)

「『オッケ、いこう!』」(P.1271)

意外と多かった。

オッケ、はやはり会話において使われますね。

小塚君以外の男子が使っている印象です。